ヨアン・グリフィズ主演海外ドラマ『フォーエバー ドクターモーガンのNY事件簿』第8話【苦痛のエクスタシー】のあらすじネタバレと感想をまとめています。
前回はこちら
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿の第7話【4人だけの秘密】
ドクターモーガンのNY事件簿の第8話あらすじネタバレと感想【海外ドラマ】
第8話【苦痛のエクスタシー】
SMプレイで受けた無数の傷を負った死体が発見されたことで物語は始まります。当初はこの快楽殺人の顛末が非常に気になる回ではあったのですが、中盤から物語の中心が変わり、事件そのものの行く末よりも、モーガン自身の内面の変化が気になるようになっていく回です。
苦痛と快楽は紙一重であること、孤独でいることの意味、仲間と痛みを分かち合うこと、愛する人の信頼といったテーマが、事件やエイブ(ジャド・ハーシュ)の復縁、モーガン(ヨアン・グリフィズ)の過去の体験などを通じて語られます。
容疑者が浮上
事件の容疑者として最初に名前があがったのが、支配セラピストのアイオナ・ペイン(ヒラリー・バートン)です。彼女は、むち打ちや首を絞めるなどのSMプレイを通じ、患者に身体的痛みを与えるカウンセリングを行っています。
これにより患者の精神的苦痛を取り除くことを目指しているのです。マルティネス刑事(アラナ・デ・ラ・ガーザ)が感じるように、かなりいかがわしいセラピーで、実際のところ効果があるかどうかは疑わしいと考えられていました。
しかし、モーガンはアイオナの鋭い観察眼や、彼女に彼自身が抱える孤独の問題を見抜かれたことで、彼女に興味を抱き、やがて彼女と恋に落ちます。苦痛に対する怖いもの見たさ的な関心がアイオナとの恋を導いたという点で快楽と苦痛が紙一重であることが語られました。
最愛の妻に裏切られた過去
さらにモーガンはアイオナとの交流を通じ、自身の孤独に対するスタンスを徐々に変化させていきます。かつて最初の死から生き返った際、信頼していた妻ノーラ(ビクトリア・ヘインズ)に自身の不老不死を打ち明けたところ精神病院に入院させられた経験がモーガンにはありました。
最愛の女性に裏切られた衝撃は大きく、これ以来、モーガンは、あえて孤独でいることで信頼する人々から裏切られることを避けるという信条を貫いてきました。しかし、アイオナは、こうしたモーガンの孤独に対する頑なな態度を和らげ、誰かを信頼することもまた心の癒やしとなることを徐々に再認識していきます。
アイオナの印象が事件当初と比較すると、いかがわしいセラピストから非常に理知的で寛容な女性へと大きく変化していくことがわかりました。
事件は、アイオナを恋人だと思い込んだ患者の一人が、彼女に対する独占欲から嫉妬に走り、他の患者を殺害したことが判明します。また、犯人はアイオナと恋に落ちたモーガンも拉致しますが、間一髪のところでマルティネスら警察に救出されました。
元妻から誘惑されるエイブ
また、エイブはこれまで2度も離婚し、かつて自分に銃を向けた女性モウリーン(ジェーン・シーモア)と再び親密になり、復縁しようとします。エイブと、その女性との肉体的相性は情熱的に燃え上がる関係ですが、二人が仲違いしたときの対立も激しく、とんでもない修羅場を招くような関係です。
これまで2度も、この女性との結婚が失敗しているにも関わらず復縁しようとしている所に、危ないとわかっていても惹かれてしまうところに快楽と苦痛は紙一重というテーマが見え隠れします。
結果的にエイブは彼女と復縁することを自身の決断で諦めるのですが、ここには彼の過去の経験やモーガンとの関係、年齢を重ねたことによる知性の深化があったのだと思いました。
エイブに関して見れば、苦痛と快楽は紙一重であることを自覚しながら、彼の理性が勝ったのだと思います。
モーガンの変化
事件後、物語の終わりで、マルティネスをはじめとする警察の面々やモーガンの助手ルーカス(ジョエル・デヴィッド・ムーア)が飲むバーにモーガンが入っていくシーンは印象的でした。
それまで孤独の殻を打ち破ることがなく、決して他人と群れようとはしなかったモーガンですが、誰に誘われるでもなくバーに入っていき、仲間と打ち解けようとするからです。
説教臭く仲間と時を分かち合うことの大切さを説くのではなく、自然な形でこうしたメッセージを送っていることに、人間ドラマとしての本作の優れた部分を見たように思います。
気になる次回は
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿の第9話【午前6時】
主な登場人物に関する情報は、こちらにまとめてあります。
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿のキャストまとめ
まとめ
ヨアン・グリフィズ主演海外ドラマ『フォーエバー ドクターモーガンのNY事件簿』第8話【苦痛のエクスタシー】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、第9話【午前6時】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。