ヨアン・グリフィズ主演映画『アメイジング・グレイス』【監督：マイケル・アプテッド｜原題：Amazing Grace】（2006年）の動画フルを無料視聴する安全な方法をご紹介します。
また、記事の後半では、ネタバレ感想と評価をまとめました。
アメイジング・グレイスの動画フルを無料視聴する安全な方法【映画】
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アメイジング・グレイスのネタバレ感想と評価【映画】
映画『アメイジング・グレイス』は、18世紀末から19世紀初頭のイギリスにおいて、奴隷貿易廃止のために奔走した政治家ウイリアム・ウィルバーフォースの半生を描いた作品です。
自分の体調の悪化や議会における裏切りなどのために一度は挫折しそうになりながらも、20年近くの歳月をかけて法案を成立させた彼の熱意、思想、執念が語られます。
物語の中心は奴隷貿易廃止法案なのですが、映画『アメイジング・グレイス』は、後に彼の妻となった女性バーバラ・スプーナー（ロモーラ・ガライ）と出会った時期から始まりました。ちょうどその頃、成立間近とみられた奴隷貿易廃止法案が挫折したのです。
ウィルバーフォース（ヨアン・グリフィズ）は心身ともに疲労困憊、政治家で居続けることに迷いが生じていた時期でした。そして物語は、法案が最初に提出された時期に関する回想とういスタイルで語られます。
やがてウィルバーフォースが再度、熱意を取り戻し、奴隷貿易廃止法案を成立させるところまで一気に語られる展開です。
人を人として扱わない奴隷貿易は、現代から見ればなぜ廃止するのにそんなに時間がかかったのかと考えがちです。ですが、映画『アメイジング・グレイス』を通じて、そうした奴隷貿易がなかなか廃止できない構図が見えてきます。
奴隷貿易を通じて利益を得る人間が数多く存在し、そうした人間の利益代表がイギリス議会には多数存在することです。奴隷貿易を廃止してしまうと、イギリスの国益が損なわれるという考えが根強く浸透している状況下になっていました。
だから、たとえ人道的に誰もが拒絶反応を示すであろう奴隷貿易の実態を見せられても、なかなか奴隷貿易を廃止することに多くの人が同意できない状況が生まれます。
ウィルバーフォースは、こうした状況を打開するために、大衆からの支持を得ることに活路を見いだすのでした。約40万人の署名を集め、議会を説き伏せようとします。
しかし、階級社会であるイギリスの議会において、被支配階級の主張になぜ耳を傾けなくてはならないのだとする意見も根強く存在したのです。
多数決の議会であっても、階級社会であることが、議会を一部階級の利益のみを代弁する組織として機能していることも法案成立を妨げた要因であることがわかります。
また、ウィルバーフォースの思想も人々から警戒されました。数多くの恵まれない人々を家に招いて食事を振る舞うなど、ウィルバーフォースには博愛的な思想が強く、人は誰もが神の前では平等だという信念を強く持っていることがわかります。
こうした思想は当然のことながら、奴隷も同じ人間であり、平等に扱わなくてはならないとする思想を導き、奴隷貿易廃止法案成立に向けての大きな原動力となったのです。
しかし、人はみな平等であるという発想は、階級制や君主制そのものを否定する発想にもつながり、同時代に進行していたアメリカの独立やフランス革命の影響もあり、ウィルバーフォースの思想は危険視されることになってしまいました。
当時のイギリスのように、一大植民地帝国を築き上げ、君主制国家、階級社会というシステムの国家が奴隷貿易を廃止しようとしても、なかなか、すぐにはできない事情が巧みに語られているように感じます。
奴隷貿易のような、誰もが眉をひそめるような制度が長続きするのは、人々が他人の痛みに無神経であるというだけではなく、社会が機能するためのシステムに組み込まれてしまっていることも原因であることがよくわかりました。
そして、こうしたシステムを変えるためには、ただ人々の慈悲に頼るだけでは駄目です。時には政治的狡猾さを使わなくてはならないことも示されています。
奴隷貿易廃止法案が成立する前段階で、まず奴隷貿易船を閉め出そうとする法案を、その意図を隠して成立させたウィルバーフォースの狙いからこうしたことがわかるのです。
階級社会や植民地帝国としてのイギリスなど、なかなか現代の日本から見ればリアリティを持って眺めることができなかった状況が映画『アメイジング・グレイス』を通じて、手に取るようにわかるという点で、本作は多くのことを教えてくれます。
まとめ
ヨアン・グリフィズ主演映画『アメイジング・グレイス』の動画フルを無料視聴する安全な方法を紹介しました。
そして、記事の後半では、ネタバレ感想と評価がまとめてあります。
