海外ドラマ『9-1-1:LA救命最前線』シーズン2第5話【ひどい連中】(原題:Awful People)のあらすじネタバレや感想をご紹介します。
また、ドラマ内で使われている音楽(BGM)もまとめました。
前回の話はこちら
⇒ 9-1-1:LA救命最前線シーズン2第4話【袋小路】
911 LA救命最前線シーズン2第5話のあらすじネタバレや感想【海外ドラマ】
第5話【ひどい連中】
今回、キャラによっての出番の差が、今まで以上に顕著に表れています。そのため、ボビーとバック、チムニー、エディは、ゲストの脇役以下の扱いです。ここまでメインキャラたちを、邪険にするドラマも珍しいと思います。
しかし、これが他のドラマにはない新鮮さではないでしょうか?
メリハリがあって良い気がします。とはいえ、毎回、違ったメインキャラが主役になるというのも面白いですね。彼らの魅力を、最大限に引き出しているように感じました。
911 LA救命最前線シーズン2第5話のあらすじネタバレ
今回も、サブタイトルの【ひどい連中/Awful People】に沿った面白い内容でした。しかし、ただ単に”ひどい連中”を描くだけではありません。改心の兆しを見せる人物も、なかにはいます。観た後で、後味が悪くならず良いですね。
しかし、なかにはまったく懲りていない人物もいます。つまり、ひどい連中たち全員を同じ描き方にしていません。そのため、観ていて飽きることがありませんでした。
故意に交通事故を起こそうとした当たり屋の女性
じつは彼女、シーズン1で登場した荷物泥棒です。その時は、逃げようとしてコケてしまい、足の骨を折りました。そして、今回は手口を変え、当たり屋として生活をしています。ヘンやアシーナが彼女に気づくまで、私もまったく忘れていました。
今回、彼女は目当ての車にぶつかろうとした瞬間、別の車に轢かれます。これは、自業自得としか言いようがありません。そして、示談金詐欺の常習犯だとバレた後も、彼女はまったく懲りない様子です。
防犯カメラを観れば一目瞭然と言われても、足がふらついたからと言いわけします。そして、足が悪くなったのは骨折時の救急隊の対処が悪かったためだとまで言うのです。そして、それをネタに市へ賠償金請求をしてみるとまで言い始めます。
もう、呆れて声も出ませんね。ヘンも同じ気持ちだったのか、笑いながら軽く彼女をあしらっていました。
余談ですが、このシーンで使われていた曲は、ドナ・サマーの”She Works Hard for the Money”です。タイトルの意味は、”彼女はお金のために、必死で働いている”となります。
このストーリーを皮肉った、なかなか良い選曲ではないでしょうか?
アップテンポな曲調にあわせ、当たり屋の女性の体を張った数々の詐欺行為が描かれてます。ワザと車にぶつかったり、滑ってこけたりと、なかなか笑えました。
墓地での抗議活動中に倒れた男性
亡くなった男性の墓地での葬儀中に、同性愛者に対する抗議活動が行われてます。当然、葬儀中の遺族にとっては迷惑な話です。そして、その通報を受けたアシーナが現場へ向かいました。彼女は何とか、デモを収めようとしますがうまくゆきません。
そんな中、その活動グループの主導者らしき男性が突然倒れます。その後、ボビーたちが到着し、彼の倒れた原因が判明します。なんと、腸閉塞による人工肛門の逆流だったのです。これには、緊急の処置が必要です。
しかし、彼は白人以外に体を触られるのを拒否します。つまり、白人至上主義者だったのです。その後、彼は口から便を吐き、意識を失います。
もう、人種はどうだ?と言っている暇はありません。そして、これは絶好のチャンスでもあります。彼の意識がない間に、やっと救急車に運ぶことが出来ました。
こういう偏見に満ちた抗議活動は、どうにかならないものでしょうか?
言論や思想の自由とはいえ、神経を疑います。墓地での葬儀中でするなど、言語道断です。
亡くなった人を、敬う気持ちがないのでしょうか?
この亡くなった男性が兵士でゲイだとして、彼らに何の不利益をもたらすのでしょう?
私には、まったく理解できません。度を越した思想や宗教観の恐ろしさを感じます。また、この活動グループには子供もいました。このような環境で育つ子供は、どうなるのか?想像すると、かなり怖くなりました。
レストランで強盗に撃たれた店主の男性
パトカーの体験乗車中のアシーナとマディが中華料理のランチへ向かいました。しかし、その店に入ろうとした瞬間、アシーナが店内の異変に気付きます。そして、店内を捜査した結果、彼女は撃たれている店主を見つけたのです。彼は瀕死の状態でした。
そこで、彼女はマディを呼び、彼の緊急処置を行ってもらいます。そして、何とか危機を出し、彼は意識を取り戻しました。しかし、「何でここに?}と、彼は不思議がります。じつは、911に通報したにも関わらず、電話を途中で切られていたのです。
その後、職場へ戻ったマディは、レストランでの一件を上司に報告しました。そして、この一件の調査が行われます。どこからの通報か?が分かれば、簡単に調べることが出来るのです。なぜなら、すべての通報は録音されています。
その結果、通報を受けたのは、グロリアでした。それだけでなく、彼女は故意に電話を切っていたと、録音から判明します。そして、この一件は、この後、とんでもない事態を引き起こすことになります。
麻薬の過剰摂取で倒れたヘンの元カノのエヴァ
ヘンの家族とアシーナの家族(元夫マイケルと子供たち)が公園で、休日の一時を過ごしていました。その時、犬のペイズリーと遊んでいた子供たちの元へ、ヘンの元カノであるエヴァが現れます。彼女は息子を取り戻すため、また裁判を起こすと伝えに来たのでした。
しかし、彼女には訴える権利はありません。そこで、彼女は対策として、一人の男性を連れてきていました。彼女いわく、この男性は息子の実の父親らしいのです。これが本当であれば、状況が変わります。実の父親には、親権を求める権利があるのです。
その後、ヘンは息子の実の父親の登場が原因で妻と喧嘩をしてしまいます。そして、彼女は意を決し、エヴァの元へ向かいました。実際のところ、彼女は何がしたかったのは解りません。怒りで満ち深刻な表情であっただけに、何をしてもおかしくない状況でした。
ところが、ヘンがエヴァの部屋のドアをノックした時、中で妙な物音が聞こえます。不審に感じたヘンが窓から覗いたところ、彼女が倒れていました。そして、ヘンは仕方がなくドアを蹴破り、部屋へと入ります。
そこで、彼女が見たものは、麻薬を腕に注射したまま倒れているエヴァの姿でした。つまり、麻薬の過剰摂取による、危険な状態だったのです。そこで、ヘンは彼女を放置して死なせるか?助けるのか?迷います。
しかし、理性のほうが上でした。彼女は911に通報し、エヴァを救います。そして、保護観察中だったエヴァは刑務所へ逆戻りとなりました。
レスラン強盗の犯人らしき男性がクリニックにやってきたとの通報
犯人は病院に行くかもしれない?と、アシーナは予想していました。なぜなら、この強盗は店主を襲った際、熱した油を顔に浴びせられていたのです。そのため、彼女は警察の掲示板を使い、情報提供を呼び掛けていました。
そして、そうとは知らない犯人は、まんまと病院へやって来て逮捕されます。その後、強盗逮捕の件や店主の容態は、アシーナからマディに伝えられました。
このように、事後報告の連絡を入れる配慮は、嬉しいものですね。アシーナの性格が、良く表れていたように思います。このちょっとした気遣いによって、きっと二人の間に信頼関係が芽生えたでしょう。
マディに嫌がらせ電話をしながら自動車運転をしていたグロリア
最初は、落ち込むマディををグロリアが励ましたことで、二人の関係は良好でした。仕事上のアドバイスもしてもらい、グロリアを信頼しきったマディの姿が描かれます。しかし、レストランでの一件で、グロリアは解雇されることとなりました。
それだけではありません。あまりの悪質さに、逮捕までされてしまうのです。また、マディが告げ口したと知った彼女は、連行される際マディをひどく罵ります。
この一件の後から、グロリアからマディへの嫌がらせが始まりました。嫌がらせの電話やメールが鳴りやみません。マディは無視を貫くことにしました。
ところが、ある日、職場で彼女は偶然グロリアからの電話に出てしまいます。当然のことながら、その電話をマディは直ぐに切りました。しかし、今度は911に彼女指名で、グロリアから電話が掛かります。
彼女は警官のフリをして、マディへ電話が直接、繋がるよう手配したのです。この電話がどうであれ、そう簡単にマディは切ることができません。なぜなら、すべて録音されているからです。その後もグロリアは、運転をしながら電話で彼女に暴言を浴びせます。
ところが、飛び出してきた猫を避けようとした瞬間、グロリアは事故を起こしてしまいます。また、彼女は事故の衝撃で身動きも出来ず、耳も聞こえません。そのため、電話が繋がっているのか分からない状態でした。
そんな中、彼女は電話を切った理由とマディへの想いを語りはじめます。彼女はマディが、もう電話を切った思っていたのです。しかし、それは違っていました。マディは自分の声が、彼女には聞こえていないと分かりながらも、ずっと励まし続けていたのです。
それだけでありません。航空支援部隊へも連絡し、空から彼女を探してもらっていました。その後、捜索の甲斐もあり、救急隊が彼女の元へ到着します。そして、助けが来たと知ったグロリアは、マディが電話を切らなかったと涙するのでした。
911 LA救命最前線の人間模様
今回のストーリーは、人間関係の脆さや複雑さを、見事に表現していたと思います。また、人は見かけによらないということも、改めて感じさせられました。
マディとグロリア
最初は良好だった二人の関係から、一変して最悪の状況に至る経緯が描かれます。そして、最後には、またお互いを理解し合えます。とはいえ、仲直りが出来たのかは分かりません。個人的には、また元通りの関係になって欲しと思いました。
マディとアシーナ
パトカーの体験乗車を通じ、二人の出会いと活躍が描かれます。初対面にしては、お互い気が合うようでした。今後も良き友人、相談相手として、二人の関係が描かれるかもしれませんね。
ヘンとエヴァ
この二人の関係は、複雑すぎて良く解りません。それは、なぜ二人が破綻したのかが、ハッキリ描かれていないからです。たぶん、エヴァの麻薬常習が原因でしょうが、推測でしかありません。とはいえ、恋愛関係の拗れが、ここまで長引くのも珍しいですね。
単純に考えて、エヴァはヘンを憎んでいるのでなく、まだ愛しているのだと思います。そのため、あの手この手で彼女を取り戻そうとしているのです。
しかし、今の彼女を誰が理解してくれるのでしょうか?
まずは麻薬を止め、更生すべきです。実の息子が彼女に出会って、どう思うのか?母親なら、まずそのことを考えるべきだと思いました。
ヘンとアシーナ
ヘンがアシーナに、エヴァを見殺しにしようとしたことを打ち明けました。また、子供が実の父親に取られるのでは?という、不安も相談しています。これらのことから、彼女たちの信頼度の高さを改めて感じさせられました。
そして、二人の関係が親友としてだけでなく、家族ぐるみであることも描かれています。アシーナがいなくとも、マイケルと子供たちだけでヘン家族と会う仲です。この二つの家族にはよっぽど深い絆があるのでしょう。観ていて、羨ましくなりました。
ヘン夫妻と息子の実父
エヴァが刑務所に移送された後、彼らの話し合いが行われます。当然ながら、ヘン夫妻は不安でたまりません。彼がどのような要求をしてくるのかが、まったく解らないのです。しかし、彼は良心的で話の分かる人物でした。彼女たちを息子の親と認めます。
また、二人の考えを尊重したいと無理な要求はしてきませんでした。じつのところ、彼は自分に息子がいるとは知らなかったようです。そのため、少し戸惑いがあったのかもしれません。また、ヘン夫妻に対する感謝も抱いていたのでしょう。
911 LA救命最前線シーズン2の登場人物
スポットライトが当たったキャラがかぎられた回でした。
マディ・ケンドール(Maddie Kendall)/ジェニファー・ラブ・ヒューイット(Jennifer Love Hewitt)-オペレーター(バックの姉)
言い方は悪いですが、無意識に不幸を呼び寄せる人っていませんか?
彼女も、その一人なのでは?と思います。DV夫の元から逃げ、人生再出発の矢先というのは、何の因果でしょう。彼女は通報者の横暴な態度や職場の同僚グロリアからの嫌がらせに悩ませられることとなります。
その中でも、彼女の夫やグロリアには共通点があります。それは、最初は良い人であったため、彼女は心を許してしまいました。そのため、相手の態度が急変した際のショックは、計り知れないものだと思います。
とはいえ、彼女は強いですね。困難をバネにして、自分の経験に役立てているように見えます。こう立て続けに嫌なことが続くと私ならとっくに逃げ出していたでしょう。
また、彼女は何があっても不思議と落ち込むことをしません。きっと、もともと前向きで、多少のことでは凹まない性格だと感じました。強い精神力と根性の持ち主ですね。羨ましいかぎりです。
とはいえ、後半で彼女がグロリアの本心を知り理解するシーンには少し感動しました。これは単にマディが職務に忠実なだけではないと思います。
内容は違えど、追い詰められた状況を自分と重ねたのではないでしょうか?
それが、マディが涙を流しながらもグロリアを励まし続けた理由だと思います。そうでなければ、途中で電話を切っていたでしょう。私とは大違いです。私なら、電話を切るか、音量をオフにして放置していたかもしれません。
ところで、彼女の現場での活躍も、さすがのものでした。きっと、優秀な看護師だったのでしょう。彼女の応急処置の手際の良さには、アシーナも驚いていました。
また、動転している人への対応にも慣れを感じました。つまり、人の痛みが解るからこそ、この仕事に彼女は向いているのです。911のオペレーターとして、これほど最適な人物はいませんね。今後も、彼女の活躍に期待がもてそうです。
ヘンリエッタ・“ヘン”・ウィルソン(Henrietta “Hen” Wilson)/アイシャ・ハインズ(Aisha Hinds)-救命士・消防士
元カノのエヴァを助けるのか?
これは、彼女の今後の運命を大きく左右する決断でした。結果的には、ヘンは911に通報し、彼女を救いました。そして、その決断によりヘンは過去と決別できたのです。それは、彼女たちの会話からよく解ります。
「私を愛しているから」と言うエヴァに対し、ヘンはこう返事します。「今はもう憎くない、何も感じない」。その時のヘンの表情は、彼女に対する哀れみでしかありませんでした。
そして、「私を救った」と、エヴァが言った時、ヘンは「仕事だから悪人でも救う」と、言い放ちます。なかなか、格好の良い捨てゼリフでした。しかし、この結末はヘンがエヴァを見殺しにしなかったからこそ成り立つのです。この時、彼女は悟ったのだと思います。
エヴァのような女性に息子は託せないこと。裁判が長引こうとも、戦い続けること。そして、自分が救命士であるという誇りだと思います。それらのことにより、彼女の中にあったモヤモヤしたものがすべて吹っ切れたのでしょう。
しかし、もしエヴァを見殺しにしていれば、どうなっていたでしょう?
きっと、ヘンは一生悔やむことになっていたでしょうね。嫌な元カノとはいえ、大事な息子の実の母親なのです。とはいえ、彼女が死ねば、裁判はなくなります。
また、今後は彼女の影に、怯えることもありません。そう考えると、ヘンが彼女を助けるかどうか、迷った気持ちがよく解りますね。
ところで、もしヘンが救命士でなければ、どうのような決断をしていたのでしょう?
きっと、憎さのあまり、エヴァを見殺しにしていたと思います。もし、私が同じ状況下にいれば、そうしていた気がします。彼女が永遠に消える、またとない絶好のチャンスなのです。
とはいえ、結果的にすべてが丸く収まり、本当に良かったと思います。息子の実の父親も話が分かる良い人のようです。また、護送されるエヴァの表情からは改心の兆しも感じます。彼女たちにとって、新しい関係の始まりであり、明るい未来が見えた気がしました。
アシーナ・グラント(Athena Grant)/アンジェラ・バセット(Angela Bassett)-警察官
彼女の昇進は、どうなったのでしょう?
正直なところ、推測するのも難しい状態です。なぜなら、警官は通常2名で行動します。何かあったときのため、一緒に行動するのです。しかし、彼女には以前から、パートナーがいません。これは、彼女は警部補ではなくとも、それに近い役職だったからでしょう。
つまり、彼女の言葉や行動だけではまったく判らないのです。とはいえ、彼女の優秀さは今回も最大限に表現されていました。
しかし、一人で行動して大丈夫なの?と、心配になります。たとえば、レストランのオーナーが、撃たれていた現場です。もし、犯人がまだそこにいれば、どうなっていたでしょう?
また、病院でもそうでした。犯人が重傷だから良かったものの、そうでなければ危険だったはずです。観ていて、ハラハラしました。これからも、このような状況がありそうですね。心配事が、一つ増えてしまいました。
グロリア(Gloria)/クリスティーン・エスタブルック(Christine Estabrook)-911の古株オペレーター
最初は彼女のことを人当たりが良い信頼できる先輩と思っていました。しかし、とんでもない曲者だと、だんだん判明してゆきます。
まず、彼女が仕事を手際よくこなすシーンで違和感を抱きました。彼女の仕事ぶりは、一見さすがベテランと感じます。しかし、通報内容が緊急なのか?本当に困っているのか?の、判断がいい加減に思えてくるのです。
それだけでなく、通報者を冷たくあしらうことで、ストレス発散しているかのようにも感じました。そして、私が感じた違和感は現実のものとなります。
やはり、彼女は通報内容をちゃんと聞かず、切っていたのです。それも、数回ではありません、何千回もだそうです。ここまでくると、もう犯罪行為ですね。
しかし、彼女が電話を切るのには理由がありました。まず、以前たまたま女性からの通報を受けたことが彼女の転機となります。なんと、その女性は殺されそうでした。それも、通報中にです。
そのため、グロリアは怖くなり成り行きを確認しないまま電話を切りました。その時のことを彼女はこう話しています。「出口のないで電話」、「電話の向こうの様子が何もかも聞こえて分かるの、自分は力になれないって」、「誰かが死ぬのを、じっと聞くだけ」。
つまり、彼女は何もできない自分を許せなかったのでしょう。そして、その想いが彼女を逃避行動へと走らせたのです。その結果、彼女は安心感を覚えることが出来ました。そして、それが快感となり彼女の日常と化していったのです。
電話の向こうで殺される様子を聞いているのは、酷としか言いようがありませんね。しかし、彼女の行いはオペレータという仕事を放棄したことになります。本当なら、この時点で彼女は仕事を辞めるべきでした。
ところが、ちょうどその頃、夫が彼女の妹と浮気をし逃げてしまいます。そのため、彼女は電話を切ることをやりきれない気持ちの捌け口にしていたのです。きっと、通報相手を軽くあしらうことが快感だったのでしょうね。
私には彼女の気持ちが、まったく分からないでもありません。誰にでも、ストレスの発散は必要です。しかし、彼女は発散場所と状況を間違いました。
彼女のせいで、いったい何人の命が失われたことでしょう?
そう考えると、彼女の行いは同情の余地があったとしても、許せるものではありません。とはいえ、彼女が事故にあったことで、自らの行為を認めることが出来ました。そして、反省をしマディとの仲直りも望んでいます。
それは、彼女の救出直前の言葉から解ります。「切らなかったのね、切らなかった」に、すべてが込められていると感じました。
正直なところ、人ごととは思えない出来事だった気がします。誰でも一歩間違えば、グロリアと同じ状況に陥る可能性があるからです。そう考えると、本当にやりきれない気持ちになりました。
ドラマ『911 LA救命最前線』シーズン2第5話で使われている音楽(BGM)
今回は3曲、使われていました。
She Works Hard for the Money(1983年) – ドナ・サマー/DONNA SUMMER
ディスコの女王と呼ばれた彼女の全米3位の大ヒット曲です。オープニングで使われていました。
Gloria(1965年) – ゼム/THEM
アイルランドのポップロック・バンドの曲です。グロリアが911の通報に対応するシーンで使われていました。
It’s a Shame(2018年) – ファースト・エイド・キット/FIRST AID KIT
[arve url=”https://www.youtube.com/watch?v=bDdXe51yphI” /]
スウェーデンのカントリーフォーク・デュオの曲です。エンディングで使われていました。
911 LA救命最前線シーズン2第5話を観終わった感想
今回、救命士が仕事をする上での心得が医師や看護師と同じだと気づきました。考えてみれば当然のことですね。どれも命を救うという点で、全く同じなのです。
なぜ今まで、気づかなかったのか?不思議になります。彼らは、自分と因縁がある相手や凶悪犯でも助けなければなりません。しかし、その際には必ず精神的な葛藤がある気がします。
過去に殺されそうになった相手を助けたいと思いますか?
社会的や道義的に許せない犯罪者を助けたいですか?
私なら、即決は難しい気がします。考えている間に相手が死んでしまうかもしれません。それほど、難しい問題なのです。
医療ドラマで犯罪者の治療にあたる際に、よく耳にする言葉があります。「命を救うことだけに集中しろ!個人的な感情は抜きだ!」。たしかに、そう思わなければやってられません。
しかし、そう簡単に割り切ることが出来るものなのでしょうか?
また、今回のヘンのように、もし他に誰もいなければどうしていたでしょう?
考えれば考えるほど、自分に不向きな職業だと感じずにはいられません。そのため、これらの職業に就いている人々への尊敬度が今まで以上にアップしました。
また、今回のストーリーから、少し怖くなったことがあります。それは、グロリアが言葉が解らないと電話を切ったことです。そして、もう一つは同性愛者に対する墓地での抗議活動です。
この活動の主導者は白人至上主義者でした。これは多民族国家であるアメリカならではの事なのかもしれません。そして、10年以上前なら日本では考えられないことだとハッキリ言えました。
しかし、今はどうでしょう?外国からの観光客が増加し、外国人の受け入れも増えています。そのため、日本でもマイノリティー問題や人種問題が最近になって表面化してきました。つまり、もう避けては通れない課題なのです。
この多様化は、今後もさらに進むでしょう。日本が外国人への門を開くことは、私は良いことだと思っています。
しかし、アメリカのように、人種やマイノリティーへの対立が深まるのではないか?という心配はあります。アメリカと同じ道を進むことだけは、避けて欲しいと思いました。
気になる次回は
⇒ 9-1-1:LA救命最前線シーズン2第6話【解放】
まとめ
海外ドラマ『9-1-1:LA救命最前線』シーズン2第5話【ひどい連中】のあらすじネタバレや感想をご紹介しました。
また、ドラマ内で使われている音楽(BGM)もまとめてあります。
ひきつづき、第6話【解放】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。
動画に関する情報は、こちらにまとめてあります。
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