ドラマ『LUCIFER/ルシファー』第5話【悪魔のツケ】(原題:Sweet Kicks)のあらすじネタバレと感想がまとめてあります。
前回はこちら
⇒ LUCIFER ルシファー第4話【プレイボーイの憂鬱】
LUCIFER ルシファー第5話のあらすじネタバレと感想【海外ドラマ】
第5話【悪魔のツケ】
前回までは、物語を推し進めていくのはあくまでもルシファー・モーニングスター(トム・エリス)とクロエ・デッカー刑事(ローレン・ジャーマン)でした。そして、ルシファーのカウンセラーやクロエの元夫ダニエル(ケヴィン・アレハンドロ)など、ルシファーとクロエの日常生活には様々な人物が登場します。
例えば、カウンセラーはルシファーが人間界での悩みを素直に打ち明ける点で、とても重要な役割ではあるのですが、その立場は傍観者としてのものであり、シリーズ全体のストーリーに影響を与えることは考えられませんでした。
しかし、今回から、これまで登場してきたキャラクターそれぞれに新たな役割が与えられ、物語自体に広がりを持たせようとする意欲を感じます。
今回、新たな立ち位置が与えられた登場人物は、天使アメナディエル(D・B・ウッドサイド)、ルシファーのボディガードのメイズ(レスリー・アン・ブラント)、そして、セラピストのリンダ・マーティン(レイチェル・ハリス)です。ルシファーを地獄に連れ戻すためにアメナディエルとメイズが協力し合うようになりました。
そして、アメナディエルはルシファーの内面を知るリンダに接触することでルシファーを地獄に連れ戻すための情報を得ようとしていきます。こうして、アメナディエルによるルシファーを地獄に連れ戻そうとする計画が動き出したのです。
3人の登場人物いずれも重要な役割を果たしていく気配を感じるのですが、なかでもメイズの立ち位置の変化が今回は目立ちました。肉体的痛みを感じるようになるなど、ルシファーの身体的変化はメイズを動揺させます。
人間界に長くいすぎたことが、ルシファーの身体を弱めていると考えるメイズは、ルシファーを地獄に返すために積極的に行動するようになりました。それがアメナディエルと協力しあうことです。
また、事件捜査においても、ルシファーとクロエがギャングに囲まれピンチに陥ったときもどこからともなく現れて、彼らを救うことまでするようになります。このことからもわかるように、地獄とルシファーとの関係やルシファーとクロエによる事件捜査にメイズが介入するようになってきました。
さらに、メイズはクロエに対して嫉妬心を抱いていることも判明します。彼女のクロエに対する嫉妬心は、事件捜査やルシファーの行く末に対してメイズの感情が与える影響が大きくなることを意味していました。
非常に直情的でどこかサディスティックな印象を受けるメイズの存在が、物語の行く末を左右しそうな勢いです。
また、今回、ルシファーとクロエの会話の中に、ルシファーの本質をつくものがあったように感じます。クロエは、ルシファーの内面に強すぎる神に対するコンプレックスがあると言いました。
神は万人に愛を施すけれども、ルシファーは2人いたら1人にしか愛を施さず、それはルシファーが人に愛を施すことを望んでいるのではありません。どちらか一方にしか愛を施さないことによって発生する混乱を望んでいるのです。
そうした混乱を望む心の根源には神に対するルシファーの強いコンプレックスがあるからだとクロエは言います。人間の嫉妬ややっかみを刺激し、対立をあおり、それを面白おかしく眺めるというのは、人間誰しもが多少なりとも抱える心の闇だと言えるでしょう。
その闇を象徴する存在であるルシファーの本質を突いた鋭い指摘だと感じます。当然のことながら、ルシファーはクロエの言葉を否定しますが動揺を隠しきれません。悪魔を動揺させるほどの力を持つクロエの眼力を強調することが狙いの場面でした。
しかしながら、ドラマ『LUCIFER/ルシファー』が描こうとしている悪魔とは、必ずしも見た目の怖さやグロテスクさだけではなく、人間の心に巣食う闇も指していることを再確認させられた気がします。
気になる次回は
⇒ LUCIFER ルシファー第6話【最愛の息子】
まとめ
海外ドラマ『LUCIFER/ルシファー』第5話【悪魔のツケ】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、第6話【最愛の息子】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。