スティーヴン・キング原作ドラマ『ミスター・メルセデス』シーズン3第6話【トラウマ】(原題:Bad to Worse)のあらすじとネタバレ感想がまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ ミスターメルセデス3第5話【亡者の助言】
ミスターメルセデス3第6話のあらすじとネタバレ感想【海外ドラマ】
シーズン3第6話【トラウマ】
タイトルのトラウマ(ギリシャ語由来のTrauma)は元々は傷を意味しますが、オープニングはよく似たスペルの夢(ドイツ語でTraume。aにはウムラウト)から始まります。
市民センター前の悲劇から大分、時間が経っているにもかかわらず、ホッジス(ブレンダン・グリーソン)はその光景を夢で見ています。次々と遺体が運び出される中、彼の目に留まったのは1つの寝袋。
寝袋の中には母子がいたはずですが、ホッジスが見たのは娘のアリーでした。ブレイディが与えたトラウマは、未だに癒えていないのです。
事件現場の様子を見ただけのホッジスが悪夢を見るぐらいですから、実際、そこにいた人たちのトラウマはホッジスと比べ物にならないほど大きいでしょう。彼らを含めた人たちが見守る中、今回はホリー(ジャスティン・ルーペ)が証人席に座ります。
この証言シーンはものすごく長いですよね。10分以上あるでしょうか。
しかし、見ているうちににグイグイ引き込まれる名シーンであり、名演技なんですよ。ペーパーウエイトへのこだわりでホリーらしさを盛り込みつつ、どうしても、あの時ブレイディを止めなければならなかったという心情を語ります。
落ち着いて話さなければいけないので抑え気味の口調で話しているのに、シェイクスピアを引用するあたりは傍聴人や陪審をも巻き込んだクライマックスになっています。
どんなに抑えた口調でも、その中からにじみ出る感情を消すことはできません。その感情にあてられたのか、ホッジスは車の中で声を上げて泣いていますね。
現役時代は数々の事件を解決した名刑事で、引退してからはメルセデス・キラーを引きずり出した凄腕の探偵。そんな彼だって、実はブレイディに狙われ、恋人を殺されたのです。ホリーの証言を聞くうちに、はじめて被害者としての自分と向き合ったのでしょう。
今回は、もう1人、シェイクスピアを引用した人物がいますね。
「使者を撃つな」は”どんなに悪いニュースを聞かされても、それを伝えた人間を責めるな”という意味です。こうして見ると、モリス(ガブリエル・エバート)は単なるロススティーンのファンというだけでなく、意外に文学青年なのかもしれません。
彼に脅されているピート(ラミアン・ニュートン)は、原稿を読むうちにどんどんロススティーンの世界に引きずれこまれています。でも、それほど文学全体に興味があるわけではありませんから、使者を撃ってしまいましたけど。
これで、原稿争奪戦はますます白熱するでしょう。使者を送り込んだボスであるアルマ(ケイト・マルグルー)は、これぐらいで引き下がったりしませんし。
そして、今日もまた、お気に入りのミュージカルナンバーを歌いながらアルマの夜は更けていきます。今回、手にしているのはセイバーソーではなく、アイスピック。弾丸を抉り出されるモリスのうめき声など、ライザ・ミネリが吹き飛ばしてくれるでしょう。
気になる次回はこちら
⇒ ミスターメルセデス3第7話【序章の終わり】
まとめ
海外ドラマ『ミスター・メルセデス』シーズン3第6話【トラウマ】のあらすじとネタバレ感想をまとめました。
ひきつづき、シーズン3第7話【序章の終わり】も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。
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