ヨアン・グリフィズ主演海外ドラマ『フォーエバー ドクターモーガンのNY事件簿』第5話【繰り返す歴史】のあらすじネタバレと感想をまとめています。
前回はこちら
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿の第4話【思い出の美術館】
ドクターモーガンのNY事件簿の第5話あらすじネタバレと感想【海外ドラマ】
第5話【繰り返す歴史】
モーガンが死ぬシーン
ヘンリー・モーガン(ヨアン・グリフィズ)が不老不死であることの象徴として、死ぬと水中から生き返っくるという設定があります。しかし、ここ数回はモーガンが死ぬシーンは出てきませんでした。
どこで死んでも肉体が瞬間的に水中に移動してしまうという設定に無理があるからなのかもしれません。
あるいは毎回のように主人公が死んでしまうのも、やはり後味のいいものではないために、モーガンの死を乱発するのは避ける配慮がされているのかもしれません。
そのかわり、モーガンが生き続けてきた象徴として、過去のフラッシュバックが重視されるようになったことを感じました。
過去を追憶することは、誰の身にも起こりますが、モーガンの場合、思い出す過去があまりにも古いです。今回の場合は、100年以上前の出来事を生き生きと思い出します。
あまりに昔のことを覚えているという以外、不老不死を象徴するような特徴というのはないようですが、長期にわたる、大量の記憶をどう扱いながら生きているのかという目で見てみると、モーガンの新たな特徴が見つかるのかもしれません。
地域再開発がからむ殺人事件
今回は、公民館職員ラウル・ロペスが変死体で発見されたことから事件が始まります。当初はヘロインの過剰摂取が死因として疑われました。
ところが、モーガンによる遺体とその発見現場の丹念な調査から、殺人であるとわかります。そして、公民館も含めた地域再開発を行う開発業者トミー・デルグロ(ジェームス・コルビー)が事件に関係していたことを突き止めました。
公民館取り壊しに強く反対していたロペスを邪魔に感じていたデルグロが、ロペスを殺害したというのが物語の流れです。
再開発に反対する人間を開発業者が殺害するというのは、犯罪ミステリーではよく扱われる題材になります。しかし、いかにも本作らしいのは、100年以上前の同じ建物の再開発をモーガンが覚えていることです。
以前、この建物には移民が住んでおり、伝染病が蔓延していました。当時の再開発業者は、地域再開発の妨げとなる移民を排除したいと考えていたため、伝染病が蔓延するがままに放っておいたのです。
何とか住民を助けたいと考えたモーガンでしたが、結局、何ら有効な対策を打つことができないまま、親しくなった移民の少年も伝染病で死んでしまうという悲劇的な結末を迎えます。
このトラウマが現代における同じビルの再開発で彼の頭に蘇りました。過去も現在も共通しているのは、社会的に弱い立場の人間が立ち退きの対象となっていることです。
こうした人々の助けになりたいと願うのが今回の事件でのモーガンのモチベーションになっているようにみえます。
納得いかない結末
結果として殺人の実行犯は死亡、再開発計画が中止されることになり、公民館の存続が決まりました。しかし、事件の黒幕であるデルグロは、殺人では逮捕されず、贈賄という軽微な罪で逮捕されるにとどまります。
公民館の存続が決まり、地域住民の希望が叶い、弱い立場の人たちの救済が実現したという点で、歴史は繰り返しませんでした。
しかし、デルグロ自身は軽微な罪で、正義がなされたとは言い難い結果であり、大物が生き残るという点で過去と同じ結果です。緩慢ではあるものの確実に進歩している、そのため進歩に向けて絶えざる努力が必要だということが語られています。
モーガン自身は、こうしたわずかな進歩を、自らの長すぎる生涯の中で自覚しているのかどうか、あるいは歴史は繰り返すという言葉で自分を納得させているのかが気になるところです。
気になる次回は
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿の第6話【切り裂きジャック】
主な登場人物に関する情報は、こちらにまとめてあります。
⇒ ドクターモーガンのNY事件簿のキャストまとめ
まとめ
ヨアン・グリフィズ主演海外ドラマ『フォーエバー ドクターモーガンのNY事件簿』第5話【繰り返す歴史】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、第6話【切り裂きジャック】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。