ライアン・エッゴールド主演の海外ドラマ『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』第13話【行き場のない感情】(原題:The Blues)のあらすじネタバレと感想がまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ ニュー・アムステルダム第12話【見落とし】
ニューアムステルダム第13話のあらすじネタバレと感想【海外ドラマ】
第13話【行き場のない感情】
今回、マックス(ライアン・エッゴールド)が行っているのは、リストラクチャリングです。
いわゆるリストラなのですけど、本来の意味は再構築ですよね。無駄を徹底的に洗い出し、時には不採算事業を整理して、採算がとれる部門に経営資源を集中します。これらによって、最終的には収益を拡大するのが狙いです。
日本では、大体これが人員整理になってしまうので、リストラがクビと同じ意味合いで使われていますけど。
マックスが行ったリストラは、自分の仕事が時代遅れだったり不要だったりしないかを自分で考えさせることで始まります。1日、何もしないで過ごし、それで誰も困ってなければ、その仕事はもう不要というわけです。
当然、自分の仕事がムダだと気付いた人たちは、どうすればよいのかとマックスに問いかけます。それに対する答えは、常に「No idea」の一言。
こうして仕事にあぶれた人材を一か所に集め、ついにマックスは言い渡します。新しい診療所を作るから、「みんな、そこで働いてくれ」と。
ニュー・アムステルダムで無駄になっていた人的資源を、新しい場所で活用するのがマックスのアイディアだったんですね。これなら経営側は新しい収益源を得ることになり、労働者は自分の仕事に誇りを持つことができます。
これぞ、Win-Winの素晴らしいリストラじゃありませんか。世の経営者は、こういう人材活用の道を・・・と簡単にいくほど、現実は甘くありませんけれど。
さて、マックスの話はここまでです。今回は、ブルーム(ジャネット・モンゴメリー)が甘くない現実と向き合わなくてはなりません。
彼女は、すっかりアデロール依存症になっています。そして、何かから逃げ出しつつ、逃げ出していることを認めようとしないのが依存症患者です。
ブルームの家庭環境は、たしかに同情に値します。彼女はアルコール依存症の母親に悩まされた子供時代を打ち明けますが、それでも優しかった父親については擁護していますね。仕事が忙しくて家にはいなかったけど、電話にはいつも出てくれたんだと。
これを「ただの家庭放棄だ」とバッサリ切り捨てるフロム(タイラー・ラビーン)。ブルームにとって唯一、良い家族だった父親を非難するシーンは、中々ショッキングです。
でも、よく考えてみてください。
彼女の父は7歳の娘にアルコール依存の妻を預け、ゲロやら小便やらの始末をさせていたのです。お金は、たんまりありましたから生活には困りませんが、この状況は、もはや虐待と言っても良いでしょう。
小さな女の子は健気に母親の世話をしていましたが、日に日に”逃げ出したい”という思いが大きくなったことは想像に難くありません。たとえ父親と同じように家から離れ、12歳の妹に母の世話をさせることになっても、ブルームは家から逃げたかったのです。
何とも可哀想な話ですよね。ブルームには同情しますけど、医療現場は同情が通じる世界ではありません。
フロムは、一旦、ブルームを現場に戻します。この目的はただ1つ。「今の状態で、君は患者に安全な医療を提供できるのか?」という問いかけでした。これは医師としてのブルームが自分で判断しなければなりません。
ERにいるのは、痛みに悶え、けいれんを起こし、血を流す患者たち。彼らを目の前にして、ブルームは”今の自分では無理だ”というつらい事実を認めなければなりませんでした。
ブルームを乗せて走り去る車を見送るマックスは、医療の厳しさや人間のもろさを感じていたのかもしれません。でも、ブルームの回復は早いでしょう。医師免許を返上しなかったのは、これからも医師として生きる覚悟があるという証拠なのですから。
気になる次回はこちら
⇒ ニューアムステルダム第14話【孤独な闘い】
まとめ
ライアン・エッゴールド主演の海外ドラマ『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』第13話【行き場のない感情】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、第14話【孤独な闘い】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。
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