ライアン・エッゴールド主演の海外ドラマ『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』第17話【トリアージ】(原題:Sanctuary)のあらすじネタバレと感想がまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ ニュー・アムステルダム第16話【吹雪の中で】
ニューアムステルダム第17話のあらすじネタバレと感想【海外ドラマ】
第17話【トリアージ】
トリアージとは、簡単に言ってしまえば患者の選り分けです。
治療に使える資源が限られている場合、それを出来るだけ有効活用しなければなりません。どこに資源を集中すべきかの判断を間違えれば、特に処置の必要ない人にかかりっきりになってしまったり、急を要する患者を放置してしまったりするのです。
そのため、患者に優先順位を付けることになります。あくまでも、これは治療の緊急度であって、命の重さに違いはありませんから誤解の無きよう注意願います。
さて、現在ニュー・アムステルダム病院の資源は極端に制限されています。マンハッタンが停電し、なぜか非常用発電機は動きません。普通の家ならば、しばらく我慢すればよい問題ですけど、ここは病院です。医療機器は電気がなければ、まったく役に立ちません。
緊急用のバッテリーは1フロア、1時間が限度。
技師が感電したことにより、事態はますます悪化の一途をたどります。これを重く見て、トリアージするべきだと言うシャープ(フリーマ・アジェマン)。何とかするから、全員を助けようと言うマックス(ライアン・エッゴールド)。
危機的状況を前に、2人の意見は真っ向から対立するのです。
今回は、バール(オラフル・ダッリ・オラフソン)のエピソードが良く出来てますね。MRIの中で動けなくなっていた彼は、オレンジの服を着て、手首を拘束されています。つまり、受刑者なのです。
そして、電気技師でもあり、発電機を修理できるのは彼1人。殺人犯であり、刑務官に暴力をふるったばかりのバールを信用すべきか、それともせざるべきか。
最初、バールは修理に条件を付けますが、ヒーローになれるんだという言葉で何とか修理を始めます。かなり腕の立つ技師なので、設備の古さとメンテナンスの不行き届きを一発で見抜き、溶接機を要求しました。
緊急用バッテリーの電力を使って溶接するのですから、失敗すれば大変なことになるのは目に見えています。
ここからの展開は見ものです。
彼の「1人にしてくれ」という要求を呑むマックスたち。名曲”ハイアー・ラヴ”(大盛り上がりのオリジナルではなく、ファルセットの静かなカバー)が流れる中、アーク光に照らし出される溶接面。そして、オレンジ火花と共に暗闇と静寂が訪れます。
バールがいません。残された溶接面と鎖を見ると、彼は溶接ではなく溶断をしてたみたいですね。裏切られたマックスは、今まで見たことのないほど動揺しています。残された電気はあとわずかで、もう打てる手はありません。
それでもマックスはトリアージしない・・・、いえ、シャープが後で指摘するように、彼はトリアージできないのです。
マックスは欲張りなんですよ。あれもこれもと欲しがってしまい、1つもあきらめようとしません。あれもやろう、これもやろうという姿勢は一見、ポジティブで力強いのですが、実は切り捨てられなかっただけなのです。
ついに、自分がトリアージすると宣言したシャープ。と、ここで電源が復旧します。何が起きたのかはドラマを見ていただくとして、バールの経験と技術、そして、機転が多数の命を救いました。いつもはマックスがこういう役目なんですけどね。
受刑者から一転して、ヒーローになったバール。実は自分が選択を拒否していたという現実を突きつけられ、屋上にたたずむマックス。2人の対比が、今回、最大の見せ場となります。
シャープは腫瘍科医ですから、これまで何かを捨てなければいけない場面をいくつも見てきたはずです。だから、優先順位をつけるべき時を知っています。患者と主治医、コーディネーターと補佐、友人、相談相手・・・。
これらの関係全部を続けるのは無理なことも知っています。だから、シャープは、この関係をトリアージすることにしたのです。
気になる次回はこちら
⇒ ニューアムステルダム第18話【価値あるもの】
まとめ
ライアン・エッゴールド主演の海外ドラマ『ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ』第17話【トリアージ】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、第18話【価値あるもの】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。
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