リドリー・スコットが製作した海外ドラマ『パッセージ』(原作ジャスティン・クローニン:原題:THE PASSAGE)第4話【ざわめく血】(原題:Whose Blood Is That?)のあらすじとネタバレ感想がまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ パッセージ第3話【悪夢と希望】
パッセージ第4話のあらすじとネタバレ感想【リドリー・スコット製作ドラマ】
第4話【ざわめく血】
ついに薬を投与されてしまったエイミー(サナイヤ・シドニー)。と言っても彼女は、まだ10歳の女の子ですから、外で遊ばせることも必要です。
ブラッド(マーク=ポール・ゴスラー)の提案は”ツリーハウスを作ろう”というもの。凶器になる物は持てないので、ツリーハウスそのものはプロジェクト・ノアの職員が作っていますけど・・・。
しかし、誘われたエイミーは、あまり乗り気ではありません。そもそも、彼女が好きなのは読書ですし、高い所が苦手ですから。梯子を怖がる様子なんて可愛らしいじゃないですか。
その可愛さも、どうしてブラッドが高い所に上ったのかに気付いたとたん、賢さに取って代わられるのですけれど。
可愛いくて賢いエイミーですが、彼女の肉体は徐々に変化しています。今は足が速くなったぐらいですけど、そのうち、どんどん吸血鬼の身体能力が発揮されていくでしょう。
エイミーの吸血鬼化が進む中、並行してカーター(マッキンリー・ベルチャー3世)の過去が語られます。なぜ、彼が死刑囚になったのかが明かされるのですが、前回と同様で、ちょっと判決が厳し過ぎじゃないですかね。それどころか、まともな捜査すらしてなさそうです。
これだったら再捜査すれば無実が証明されそうに見えますが、なぜかカーターは無罪の主張すらしていません。裏切られた彼の心にあるのは、人間に対する絶望だけ。この絶望感が、バブコック(ブリアンヌ・ハウィー)とカーターの共通点でしょうね。
ファニング(ジェイミー・マクシェーン)は、そういう心理状態に付け込むのが上手いのです。どうして、君がこんな目に遭わなければならないのか。我々の側に付けば理不尽な社会をぶっ壊す力を得られるのに、このままモルモットとして死ぬ道を選ぶのか。
ファニングが引き起こしたであろう苦しみの中、この2択で死を選べる人間はどれぐらい、いるのでしょう。復讐心と苦しみに比べたら、尊厳など大した価値を持たないのかもしれません。
われわれ人間は、現在、地球における食物連鎖の頂点に立っています。これは人間が最強の生物だからではありません。素手でゴリラやカバに勝てる人はいませんよね。それでもトップにいられるのは、人間を好んで獲物にする動物が存在しないからなのです。
クマやライオンやワニは、たまに人を食べますけど、わざわざ人間を選んで狩るわけじゃありませんから。
でも、もし人間だけを食料にする生物が現れたらどうでしょうか。その生物が人間よりもずっと強かったら、人類はたちまち70億の餌になってしまいます。獲物のように狩られるか、家畜のように飼われるか。
安心して生き残るには、吸血鬼の仲間になる以外の道がなくなってしまうでしょう。
吸血鬼たちがファニングの言う”次の段階”に進み、その上で世に放たれれば・・・、我々は今の立場から追われることになるのです。
気になる次回はこちら
⇒ パッセージ第5話【脱走計画】
まとめ
海外ドラマ『パッセージ』第4話【ざわめく血】のあらすじとネタバレ感想をまとめました。
ひきつづき、第5話【脱走計画】以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。