海外ドラマ『TRUST/トラスト』第10話(最終回)【皮肉な結末】のネタバレ感想とあらすじをまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ TRUST/トラスト第9話【純白の舞台】
TRUST/トラスト第10話(最終回)のネタバレ感想とあらすじ【ドラマ】
第10話【皮肉な結末】
はじめに気づいたことは、タイトルの色が黒字に白から白地に黒へ変更されていますね。どす黒い部分ばかり見せられてきたドラマなので最後はスッキリ綺麗に終わるかと言えば、そうでもありません。
この最終回では第2話に続いてフレッチャー・チェイス(ブレンダン・フレイザー)が語り部として登場し、各キャラクターの後日談を語っています。
ゲティ1世の末路
まず、ジャン・ポール・ゲティ1世(ドナルド・サザーランド)がご執心だった美術館について。
目玉になる展示物として、ギリシャへの返還運動が起きていたエルギン・マーブルに5億ドルを支払おうと言ってますね。と言うか、あなた・・・孫の身代金を値切ってたよね・・・。
1,700万位、その気になれば払えたということじゃないですか。どうせなら失敗してしまえと思いますけど、その通りになっています。
ジェフリーズ卿の1ドル上乗せと言う嫌がらせみたいな値付けは、痛快の一言。ポール・ゲティ1世は物凄い大金持ちですが、上には上がいたということです。
そして、「誰もが私に嘘をつく」と言っているシーンは、結構皮肉が利いています。このシーンでポール・ゲティ1世はしわ取りの整形をしたばかり。嘘の顔を持つ人間が嘘を語るとは、なんとも滑稽じゃありませんか。
ゲティ家から去った人々
前回、ポール・ゲティ1世の周りから次々と人が去って行きましたが、皆それなりに幸せなのが救いですね。
子供を堕ろさず家を去ったベリンダ(アマンダ・ドリュー)は、赤ん坊と暮らしています。しかし、彼女は自分の子供を恐ろしいゲティ家に入れる気は全くありません。
遺産を1ドルだけ渡そうなんて言われていたペネロペ(アンナ・チャンセラー)は、実に幸せそうな生活を送っていました。寂しさゆえに話をしに行ったポール・ゲティ1世が、遠慮して家に入れないほどですから。
カーン(サイラス・カーソン)は自分を”ブリモア”と呼ぶ人々を捨てて、庭師と合流しています。さすがにゲティの愛人からもブリモアと呼ばれ続けるのは、耐えきれないでしょう。
ちなみに、庭師は毒草のリストは犬に仕返しをするためみたいに言ってますが、あれは十分、人も殺せますからね。とにかく、カーンの笑顔を見られて万々歳です。
こんな風に、主な登場人物が各々それなりの幸せをつかんでいます。ポール・ゲティと名のつく男以外は・・・。
ゲティ家の運命
たとえば、ゲティ2世(マイケル・エスパー)ですが、麻薬とアルコールの依存症を治療するため、妻が施設に入れています。でも、これは幸せと言って良いのかもしれません。薬のおかげで全て失うのも、時間の問題だったでしょうから。
そしてポール・ゲティ3世(ハリス・ディキンソン)の歩む運命は、チラッとカットインだけで語られています。
薬、そして車椅子。
ポール・ゲティ3世は薬物の過剰摂取による後遺症のせいで、その後の障害をほとんど車椅子の上で過ごし、母ゲイルに介護されながら2011年に亡くなったそうです。
ゲティ1世の皮肉な結末
ジャン・ポール・ゲティ1世は傲慢な守銭奴で、良い人間とは言えませんでしたが、彼はひとつだけ正しい信念を貫いていました。それは、麻薬を憎み続けていたことです。
息子も孫も奪ってしまった薬を憎むのは当然ですが、彼の支払った身代金で港を作り、麻薬を運搬したプリモ(ルカ・マリネッリ)が大成功していますよね。これこそが、このドラマの最も皮肉な結末でしょう。
それにしても、実に面白いドラマでした。
もっと変人の集まりみたいな描写になるかと心配していたんですけど、単にセンセーショナルな表現だけでなく、テーマである信頼についてもしっかり描いていたと思います。
あっという間の10週間でしたが、残念ながら期間限定配信ですので、早めにBlu-rayを発売してもらいたいですね。
まとめ
海外ドラマ『TRUST/トラスト』第10話(最終回)【皮肉な結末】のネタバレ感想とあらすじをまとめました。
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