海外ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン3第3話【悪夢】(原題:Useful)のあらすじネタバレと感想をまとめてあります。
前回の話はこちら
⇒ ハンドメイズ・テイルシーズン3第2話【マリアとマルタ】
ハンドメイズテイル3第3話あらすじネタバレと感想【ドラマ】
シーズン3第3話【悪夢】
道端に吊るされた女中たち。顔にかぶせられた袋の逆十字が示すのは、彼女たちの罪状が”異端(原作ではカトリック)”であること。でも、真相はジューン(エリザベス・モス)のモノローグが正しいのでしょう。
自由を勝ち取ろうとして途半ばで果てた英雄がいれば、国家の威信が揺らぎます。この手の国家では、あらゆることがプロパガンダに使われてしまうのです。
この手の国家と書きましたけど、ギレアド共和国は独裁国家ではありません。今まで、ギレアド大統領や国王、皇帝などは一切、出ていませんよね。神権国家にありがちな、神の代理を名乗る統治者もいないのです。
ギレアドの階級制度のトップに立つのは、今のところ司令官たち。たぶん、ギレアドを統治しているのは神であり、人間はすべて仕える存在だということなのでしょう。神のためにてっぺんを空けたピラミッド構造が、真の意味で神権国家を体現しているとも言えます。
人間のトップである司令官たちにも、ある程度の階級があるようです。ジューンが現在、仕えているジョセフ・ローレンス司令官(ブラッドリー・ウィットフォード)がそのどこら辺に位置するのかと言えば、トップの中のトップクラス。
その証拠に、彼は自分の家で仕事をし、会議が必要ならば自分の家に他の司令官を集めています。会議シーンでの振る舞いは、部長クラスに報告させる経営者そのものじゃないですか。ジューンとしては、ぜひとも味方につけておきたいですよね。
でも、ジューンに対する風当たりは厳しくなっています。会議中に給仕をさせたかと思えば、本を取らせるシーンでは「上から3番目の黄色い文字の本」という指示を出していますね。元編集者だと、みんなの前で言い、それなのに文字を知らない人間のように扱ってさらし者にしているのです。
以前は問題児だった侍女も、私が躾ければ理想的なギレアドの女になるということでしょうか。さらに、前回のガキでは足りないのか、今回は役立たず呼ばわりまでしています。これはジューンにとって良くない状況に見えますが、ローレンス司令官と反政府組織の深い関わりを忘れてはいけません。
コロニー送りを免除する人間を選ぶのも、彼の仕事の一つです。やたらとジューンの経歴に詳しいのは、そのせいなのですが、反政府組織の一員として役立ちそうな人間を選んでいると考えたらどうでしょう。
普通ならば絞首刑のジューンを救い出したのも彼ですし、エミリーをコロニーから復帰させ、国外に逃がしたのも彼です。とすれば、前回、ジューンの先走った行動のせいで死んだ女中も、彼が選んだ可能性がありますよね。ローレンス司令官が苦労して救った人間を死に追いやったのであれば、ジューンに対して怒るのも納得です。
そして、現在は処刑された女中の補充として、コロニー行きの女から5人を選んでいる司令官。罪滅ぼしのつもりなんだろうと彼を責めたジューンを、収容所のようなところに連れて行きます。
そして、そこから助ける5人をジューンに選ばせるんですよ。これはコロニーで死ぬ人を選んでいるのと同じですから、ジューンは拒否しています。
どうして、こんなことをするのでしょうか。前回は軽率な行動で死なせた人を埋めさせ、今回は数十人に対して1人の選別をさせました。これらは、行動に伴う責任や命令を下す立場の重圧を荒っぽく教えているようにも見えませんか?
ギレアドの反政府組織は、今のところ1つにまとまっているとは言えません。でも、象徴となる存在がいれば話は変わってくるでしょう。もしかすると、ローレンス司令官はジューンをスパルタカスにするつもりかもしれませんね。
気になる次回はこちら
⇒ ハンドメイズテイル3第4話【洗礼】
まとめ
海外ドラマ『ハンドメイズ・テイル』シーズン3第3話【悪夢】のあらすじネタバレと感想をまとめました。
ひきつづき、シーズン3第4話以降も情報アップしていくので、楽しみにしていてくださいね。
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